FM21 わんぬうむい

沖縄の米軍基地に関する報道や議論の中に、次のような数字があります。

在日米軍基地の75%が沖縄に集中している！！

この数字を見ると、

沖縄県にある米軍基地 / 日本全国にある米軍基地 = 75%　であり

実に多くの基地が沖縄に集中しているかのように見えます。

が、

沖縄県にある米軍基地 / 日本全国にある米軍基地 = 75%　
ではありません。

上記の計算式の分母は、日本全国にある米軍基地ではないのです。
日本にある米軍基地のうち、在日米軍専用施設の合計です。
米軍と自衛隊が共用している岩国、厚木、三沢などの基地の面積は
分母に含まれていないのです。



在日米軍施設・区域別一覧(防衛省ホームページ)
http://www.mod.go.jp/j/approach/zaibeigun/us_sisetsu/sennyousisetuitirann.html
↑のページの下のほうに、以下の数字があります。

沖縄計　33施設・区域　231,763 千m²
全国計　132施設・区域 　1,027,097 千m²

沖縄 231,763 千m² / 全国 1,027,097 千m² = 約22.5 となります。
これが、全ての在日米軍基地のうち沖縄に占める割合です。

沖縄県庁が公表している資料にも、近い数字が書かれています。
http://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/kichitai/toukeisiryousyu2403.html
「1. 基地の概況」の2ページめです。

沖縄の事を考えるとき、米軍基地の事を考えることは避けられません。
基地に関連する数字もしっかり把握することが重要です。

沖縄にある米軍基地の割合は
分母を、在日米軍基地全てか、そのうちの米軍「専用」かにするかで
得られる結果が大きく変わります。

私たちは、報道にはそのあたりのことも正しく説明する責任があると考えます。

説明をせず、
沖縄県にある米軍基地 / 日本全国にある米軍基地 = 75%
という報道には、情報の受け手を特定の方向へ誘導しようとする政治的な意図が
感じられてなりません・・・・。

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